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研究テーマ

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複合酸化物結晶の表面ステップテラス構造制御技術の開発

薄膜結晶材料において、結晶性が高く、洗練された物性を発現させるためには、表面原子構造が精緻に作り込まれた基板結晶が必要不可欠である。本研究テーマでは、基板材料としてしばしば用いられる複合酸化物結晶に注目し、その表面ステップテラス構造を高度に制御する技術開発に取り組んでいる。具体的には、複合酸化物結晶の陽イオン空孔形成エネルギーを変化させることにより、表面に現れる晶壁面、その最終端原子構造、ステップエッジ構造などの制御を行う。図はLSAT基板結晶の表面構造に影響を及ぼすイオン配置の規則構造の一例。 【Researcher 山本剛久】

Caption:LSAT結晶中に形成される規則構造のHAADF-STEM像。各コントラストの位置が単原子カラムの位置に直接対応している。結晶内の原子配置が規則的に変化していることが分かる。

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ナノ空間を利用した材料創製

カーボンナノファイバー内部に(CNFs)金属を有する材料は金属内包CNFs(MFCNFs)と呼ばれている。このMFCNFsを加熱するとMFCNFは熱膨張するが、一般的に金属の熱膨張率よりもCNFのカーボンウォールの熱膨張率のほうが小さいため、内包金属の熱膨張はCNFsのカーボンウォールによって阻害される。その結果として内包金属の圧力は上昇し、その圧力は数GPaにも達すると予想されている(T. Tokunaga et al., Diamond and Related Materials, vol.20, 2, pp. 210-212 (2011))。図はコバルトを内包したMFCNFであり、コバルトを融点以上に加熱した場合でも、加圧されているため結晶構造を維持している様子が見て取れる。この熱膨張の差を利用することで、様々な材料を容易に高温高圧下に置くことが可能であり、将来的には高温高圧下に置かれた材料の透過電子顕微鏡による原子レベルでの可視化、更にはナノ空間内部の高温高圧下における新規材料創世を試みる。 【Researcher 徳永智春】



Caption: 融点以上に加熱しても結晶構造を失うことがないMFCNF内部のコバルト。加熱時の加圧により融点上昇が生じていると考えられる。

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LSATを用いた新規強誘電体の開発

外部電場による自発分極の反転を示す物質を強誘電体と呼び、その多くはペロブスカイト型の構造を有する酸化物であることが知られている。本研究テーマであるLSATもペロブスカイト型構造を有する酸化物であり、一般的なペロブスカイト型酸化物と比較して元素の配列における不規則性が大きく、新たな物性の発現が期待できる。我々は、超高分解能HAADF-STEM観察法を用いることにより、LSAT結晶内において強誘電性を示唆する微小自発分極領域を発見した。そして、製膜温度や組成比の変化が可能なPLD法を用いたLSAT薄膜の作製による、上記領域の拡大・制御法を模索している。
【Researcher 藤井稜】

Caption:LSATの原子配列模式図と対応するHAADF-STEM像。B-sitカラムの微小変位が確認できる。

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セラミック材料の表面研磨法の新開発

機能材料や構造用材料として広く利用されているセラミック材料は、硬度が高く脆いために表面切削加工や研磨加工に多くの時間を必要とする。もし、簡便な表面研磨法が開発できれば、セラミック材料の加工分野に大きく貢献できるものと考えられる。本研究では代表的な表面研磨法の一つであるエッチングに着目し、そのエッチング液として抵抗値を規定した純水を用いた。モデル材料としてSrTiO3(STO)を選定し、鏡面出しされた表面にエッチングを行った結果、凹凸の減少が確認できる 。
【Researcher 浜田哲】

Caption:鏡面出しされたSTO表面にエッチングを行った結果の鳥瞰図である

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ゼラチン被覆Snナノ粒子を用いたリチウムイオン電池負極反応のその場観察

金属ナノ粒子は、バルク金属とは異なる特徴的な性質を示すため注目を浴びており、様々な分野に応用されている。我々は、耐酸化性を有すゼラチンを被覆したSnナノ粒子(右図)の開発に成功し、リチウムイオン電池負極として利用することを検討している。透過型電子顕微鏡(TEM)で液相を有する電池反応を観察するには、イオン液体を電解質として用いることが必要である。ゲル化イオン液体利用し、ゼラチン被覆Snナノ粒子の充放電反応のその場観察を試みている。 【Researcher 鈴木隆文】

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イットリア添加アルミナにおけるイットリウム粒界偏析

耐熱性に優れるアルミナは、主に構造部材として利用されている。このアルミナに微量のイットリアを添加すると、イットリアが粒界に偏析し高温クリープ特性を約1000倍以上改善できることが見出されてきた。しかしながら、その粒界偏析までの過程は未だ理解されていない。そこで本研究では、走査透過型電子顕微鏡(STEM)を用いて焼結過程初期における粒界付近の構造解析を行っている。 【Researcher 酒向智也】

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超微粒WC粉末を使用したWC-Co系超硬合金の異常粒成長

切削工具に用いられるWC-Co系超硬合金はWC粉末とCo粉末の混合焼結により作製される。この合金強度は、WC粒子径に依存するため、WC粒径を微粒化することが求められている。しかし、超微粒合金作製のために超微粒WC粉末を用いて焼結を行うと異常粒成長が発生するため、技術開発上の問題となっている。本研究では作製条件の異なる合金を、電子顕微鏡を用いて観察、比較、解析を行うことで異常粒成長の原因調査を行っている。 【Researcher 伊藤彰一郎】

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